2015.11.19
古田 胜久 学长
长原 礼宗 教育改善推进室 副室长
(理工学部 生命理工学系 准教授)
古田学长と长原教育改善推进室副室长の対谈を行いました。
これは教职员向けのメールマガジン向けの内容ですが、学生の皆さんにとっても参考になるお话がありました。
今まであまり闻くことのなかった古田学长の学生时代の话も语られておりますので、是非ご一読ください。
教职员向けのメールマガジンの企画として、古田学长との対谈を行いました。
「学长が考える工学教育」
「本学の教育のビジョン」
上记のような教育観を持つに至った背景として、学长の学生时代の思い出までも含め、幅広いお话を伺うことができました。
学长ご自身の研究活动が、教育にどのようにつながっているか、また昨今の教育改革についての功罪など、ご多忙なスケジュールの中、长时间ご対応顶きました。
これまでは学长から「大学教育のあるべき姿」について、じっくりと话を伺う机会は、学内の讲演会、または教授会でもあまりなかったように思います。
学长は、本当は本学でこのような教育を行いたいと考えられていた、と初めて伺うことが多く、今后の本学の教育について非常に参考になるインタビューになりました。
长原:
先日の本学学园创立记念イベント(注)でも话のあったイノベーションと教育との関係について、まず古田先生のお考えを闻きたいと思います。
当日はイノベーションを生むためのキーワードとして、基盘教育や専门教育について话されていましたが、工学教育が次世代のイノベーションを生み出すために、基盘教育はどれだけ重要でしょうか。
また、専门教育はどれくらい重要でしょうか。
(注:9月28日に开催された吉川弘之本学学术顾问と学长の讲演会)
古田:
イノベーション、つまり社会にある种のインパクトを与えるような、新しい考え方を生み出すにはどういったことが必要か、ということですね。
これは、たった1人の人からそのような考えが生まれる场合もありますが、大抵の场合は1人ではうまくいかないのではないでしょうか。
例えばコンピュータですが、1つの研究分野だけ研究がどんどん进んでも、全体としてはあまりうまく発展しないと思うのです。
やはり、ネットワークや社会での使われ方とか、いろいろ幅が出てきて発展するのではないでしょうか。
そういった意味でも、狭い分野だけではなかなかイノベーションは生まれず、いろいろなものが组み合わさってイノベーションが起きるのではないでしょうか。
その时に大事なことは、あることを创る际に、「その课题解决に必要なものは何だろう」と横隣の研究分野を见ることでしょう。
ただ、その横隣の分野はどうしたら理解できるのでしょうか。
そのためには、例えばコミュニケーション力が重要だと言われていますけれども、やはり必要なのは基盘教育だと思うのです。
工学基盘がしっかりしていれば、隣の研究分野の基盘がわかり、话がつながってくる。
だから、基盘に基づいて専门につながってくる。
例えばグーグルのお二人、片方(注:セルゲイ?ブリン)は数学に强くて、もう片方(注:ラリー?ペイジ)はコンピュータに强い。
そのお互いが相乗効果を発挥して、検索サイトでのランキング形式による计算式などを开発し、社会にインパクトを与えるような新しい技术を生み出した。
このような基础基盘がものすごく大切で、基础があってこそ専门が発展していくのだと思います。
强いところを教育していくためにはしっかりとした基盘がないとダメなのではないかと思います。
まずは基盘が大切で、そこから専门の教育があるべきではないかと。
长原:
今から20、30年后には、イノベーションによって多くの人々が今ある产业とは别の产业で仕事をしている可能性があると言われていますが、基盘がしっかりしていれば将来の変化に対処できると。
古田:
先日、吉川先生(注:本学学园创立记念イベントでの讲演内容)も仰っていましたが、しっかりとした基盘は教育上非常に大切です。
今までの知识の集合という意味でも、緻密に积み重ねられている炼瓦のようにしっかりとしている。
そこから新たに生まれてくる产业というものが、その知识に基づかないということはないと思います。
长原:
基盘教育の重要性についてよくわかりました。
ところで、学部教育全体を考えると、基盘教育だけでは不十分で、専门教育も卒业必要単位の中に入れないといけないため、基盘教育と専门教育の比重をどのようにすれば良いのかという问题があります。
例えば、基盘教育の単位数を多くすると、専门教育の単位数が少なくなる、と迷われる先生も多くいらっしゃいます。
基盘教育と専门教育との兼ね合いについてはどのようにお考えでしょうか。
古田:
やはり、1年次?2年次の基盘教育はしっかりやらないといけないと思っています。
専门教育はその上の教育です。
もちろん、専门教育の中で基盘教育に立ち戻る必要もあると思います。
専门を教えている时に、実はこの専门にはこういう基盘が必要なのです、と。
しかし、何が重要かと言えば、トランスペアレント(透明性)です。
各学部、学科でどのような基盘教育を教えているのか。
これからの教育の中で考えて顶きたいのは、先生方が教えている内容をトランスペアレントにしていくこと。
トランスペアレントな基盘教育をふまえて、先生方で议论して、それ以外に必要な専门を教えていくべきなのではないかと思います。
専门教育の比重は今よりも少なくなるかも知れませんが、知识はコンピュータを活用して容易に得やすくなっています。
しかし、その活用法は基盘に基づいているのではないでしょうか。
基盘教育のところで、専门ではどういう応用的な使い方をするのか。
新しい知识を教える际に、その知识に至るまでに过去にどういう问题点があったのか。
その问题の展开の仕方を知ることが、新しいイノベーションを生み出すことに繋がるのではないでしょうか。
长原:
古田学长がおっしゃるようなトランスペアレントな基盘教育ができているかというと、なかなか现场ではそうではないと思いますが、今后どのようにすべきでしょうか。
古田:
先生方お互いが行っている授业に対して认识できないのが问题なのではないでしょうか。
本学がロボット?メカトロニクス学科を作った时に、学科教员全员が分担して初年次用の「メカトロニクス概论」という教科书を作りました。
この本を通じて、学生诸君に先生方の専门は何なのかを知らせるとともに、先生方にとってもこの本を通じて、あの先生はこんなことをやっているのか、と相互理解が进んだのです。
この本によってお互いの教育がトランスペアレントになって行く。
そしてお互いの授业の位置づけが见えてくる。
こういった本をぜひ他学科でも作って顶きたいです。

(右の画像)
ロボット?メカトロニクス学科が作成した「メカトロニクス概论」という教科书
长原:
教育改善推进室では、现在カリキュラムマップの作成を通じて各学科のカリキュラムを目に见えるようにお愿いしていますが、もっとブレイクダウンしてひとつひとつの授业内容まで见て、各教员が何を学生に伝えているのか。
教科书作りまで协力しながらやらないとお互いの授业内容について意识できないかも知れませんね。
古田:
学生が何を教育基盘にしているのか、専门で何を教えたら良いのか。
トランスペアレントにしていくのが重要だと思います。
もちろんシラバスの作成、カリキュラムマップは文科省も指示していますが、それだけでは授业内容までは头に入らないのですよね。
そこは今后、授业内容までお互いに努力して意识して构筑する必要があるのではないか。
ぜひこの辺の音头取りを教育改善推进室でやって顶きたい。
长原:
熊本大学前学长の谷口先生は以前、「工学教育として何をやっているのかが社会になかなか届いていないのが社会から大学(工学)教育が批判される一要因」という趣旨のことをおっしゃっていました。
学生だけにではなく、社会に対してもトランスペアレントにしていくことが非常に大切だと思います。
古田:
今后20、30年で、今ある产业が変わるかと思いますが、変わるのは基盘部分ではないと思います。
今ある技术が使われなくなるのではないかと不安视する方もいるでしょうが、全く使われないことはないと思います。
公司はどんどん変わっていきますが、例えば自动车を例にとると、昔あったキャブレターがなくなっても、流体力学や燃焼がなくなっているのではなく、今はコンピュータの利用に変わってきている。
形を変えて机能を発挥しているサブシステムは残っている。
产业がコンピュータによって変わってきていますが、知识が変わってきているのではなく、知识の使い方を変える人がどんどん出てくるのだと思います。
技术としてはずっと残っていくのだと思います。
长原:
そういった意味でも、基盘こそが大事。
今后本学としても、基盘の知识を重要视していくべきということですね。
长原:
次に、本学の教育を俯瞰してみて、他大学と比べ本学の良さは何でしょうか。
古田:
本学の先生方はモノに触れてきている経験がある方が、非常に多くいらっしゃる。
いわゆるモノとは何かと、ものづくりというものは何かといったことを重要视されて教えておられる。
これはすごく强い部分で、良いことだと思います。
本学の先生は非常にまじめで色々準备もしっかりされて授业をしていらっしゃる。
ただ、「今必要な知识」を教えようと努力されていますが、それよりも学生や社会は、学んでいることが「将来どのように役に立つのか」を知りたがっているのではないでしょうか。
长原:
确かに、この授业が将来どのように役に立つのか、どこで利用できるのかを理解させる教育は教员が意识を持っていないと难しいです。
古田:
今ある技术がどのように発展していくのか、学生と议论するのはものすごく重要だと思いますね。
思いもよらない発想が学生から生まれてくるかもしれない。
しかし教员が自分の意见を语りすぎるのは良くないと思います。
学生が持っている知识からあまりにも离れすぎてしまう教育や研究指导をしては良くない。
基盘知识に対して、この程度であればつながりで学生が実现できるというところのもう少し先をゴールとして教育や研究を行う。
これができると学生も非常に达成感があると思います。
あまりベースから离れていってもダメですし、そういった意味では教育や研究は难しいですね。
长原:
远い未来にできるかどうかわからないという话ではなく、身近な将来実现可能なものを提示できるような授业を目指す。
そういった教育をしなければならないと。
古田:
そのように思います。
例えば优秀な若い先生方でも、先端すぎることを教えすぎたために学生が伸びていかないとか、いろいろと教えすぎて学生自身が考えなくなるということもあるかもしれません。
また、ある学生にとっては、つまらない简単な授业だろうと思っていても、もしかするとそれが大化けすることもあります。
知识のつながりをうまく诱导できるのが良い教育なり良い研究指导だと思います。
繋げ方だと思います。非常に难しいことですね。
长原:
研究も教育も、基盘から専门へどのようにつながっていくのかを学生に见せながら指导していくことが非常に大事なのですね。
古田:
教育は、単に知识の伝达だけではなくて、その知识のアルゴリズムというか、活用のしかたも教育の一つなのです。
その辺を认识しないといけない。
基盘教育を考えた时に知识だけを知っていればいいと误解されるのは良くないです。
知识の活用のしかたも含めて教育だと理解して顶きたい。
长原:
例えば、知识を学生に与えるには讲义形式の授业が一般的だと思いますが、知识を活用させるということでは、もっと実験や実习形式の授业を増やす方が向いているような気もします。
本学のカリキュラムにおける授业形态はどのようにすべきとお考えでしょうか。
古田:
ものによると思います。
先生とのインタラクション
自分自身とのインタラクション
友达とのインタラクション
この3つを、教えたい内容に沿ってうまく组み合わせていくことが必要じゃないかと思います。
どれか1つだけではなく。
例えば、他者とのコミュニケーションばかりの授业だと、人から教われば知识は得られるから、本は読まなくてもいいのだと偏った考えを持つ学生がいるかもしれませんが、それでは困ります。
自分で読んで、自分のものにしていく。
そのプロセスなしには知识が积み重なって活用していくことには繋がらないのではないでしょうか。
人に教わっただけの知识があっても、知识が繋がっていかない気がします。
长原:
教育改善推进室でも笔叠尝(※课题解决型学习のこと)を推进していますが、グループ学习中、自分は何もやらないでただ座っているだけで単位を取ろうとする、フリーライダーと呼ばれる学生が现れるという问题があります。
笔叠尝はコミュニケーション力を育成させるにはとても优れていますけれども、プラスアルファで実习のような、必ず自分自身が手を动かさないといけないもの、また讲义形式の授业で知识を得るものと、カリキュラムでミックスしていくのが大切だと思います。
古田:
その3つですね。
また、笔叠尝をやるときは、始まる前に自分自身でしっかり问题を解いてこさせる。
それぞれが分担して解いてきた问题を持ち寄って话合う。
ただ単に皆で集まって、「さあこの问题を解きましょう」では上手くいきませんね。
そういう意味ではファシリテーターという先生の役割は非常に重要ですね。
「あなたはこの部分を次回までにやってきなさい」とか、学生に指示ができる。
そして皆で持ち寄ってきて新しい知识を得ることができる。
そういう形にして全体を作り上げて行ってこその笔叠尝ではないでしょうか。
长原:
本学はものづくりを大事にしていますが、どの授业形式でも、ものづくりを通して自分の考えを一つの形に作り上げていく。
そのプロセスで见えてくるものがあるのですね。
古田:
だから、「必ず何か自分たちで持ち寄ってくるのだよ」と。
物でも道具でも持ち寄って、自分たちで笔叠尝を作っていかなければダメだと思います。
皆で何かやりましょうというのも、モチベーションを与えるだけでも価値がありますが、今后はある知识に基づいて、新しいものづくりに生かしていくような授业にしないといけないと思います。
アメリカのある大学の授业では、人工卫星を打ち上げてみようと考えたときに、物理の基本的なところから考えさせるそうです。
例えば地上からのスピードやどんな轨道を描くかといった课题を学生に一つ一つ与えて、课题を持ち寄らせて考えさせるのです。
テーマとしては高尚ですが、それを非常にシンプルな问题として授业をやっている。
例えば、私の研究対象であったペンドラムも世界中の学生諸君がいろいろなものを作成して動画(You Tubeなど)にアップロードしているのです。
ペンドラム、知りませんか?
长原:
どういうものでしょう?

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惭滨罢の学生などが作成したフルタペンドラムの动画を古田先生の机に移动して閲覧。
ウェブ上に、いろいろなペンドラムが公开されていました。
见饱きないのですが、时间も限られているのでインタビューを再开。
(画像)
世界中の学生がウェブにアップしたフルタペンドラムを见る
(下记动画)
「furuta pendulum」とgoogle検索した際に、上位に表示される検索結果の動画
古田:
非常に难しい问题を、いったん全て切り离してピュアに考えてみる。
难しい问题があれば原点に帰ってシンプルに考え直してみることが非常に重要なのではないかと思います。
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古田先生が今まで执笔した论文において、シンプルな数式のみで书かれた论文の例を绍介してもらいました。
膨大な発表论文别刷のファイルの中から、その论文を见つけだし、「シンプルに考える」ことを実践した论文について、説明して顶きました。
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长原:
日本の家电でもそうですが、细かくて谁が使うかわからない机能がついていることもあります。
私自身も重箱の隅をつつくような研究をしてしまうこともありますが、もっとものづくりの本质を见极めるような研究が必要なのかも知れませんね。
古田:
シンプルに考えて行く。
そういう考え方を知ってから、私も様々なところで展开していく研究をすることができました。
一番简単な理想に问题を直していく。
そういったことが基盘になってくるのではないでしょうか。
长原:
本质とは何か、それを见极めるのですね。
以前、アメリカの大学に视察に行ったときに、一度リタイアされた先生が再雇用されていて、大変古いですが原理がわかりやすい実験机械を使いながら学生に実験指导をなさっているのを见て感铭を受けたのですが、それは欧米と日本の教育の违いなのでしょうか。
古田:
それは欧米と日本との违いではなく、先生自身のキャリアの违いなのだと思います。
问题をずっと考えていて、何度も失败して考え方を変えていく。
何度も失败することで段々と物事の本质をとらえていく。
すると、徐々に良い论文になっていく。
我々もそうですが、50代ごろまでは、科研费を取ろうとか早く论文を出そうとか、そういったところに目が行きがちです(笑)。
本质的なところでは科研费はなかなかもらえませんからね(笑)。
しかし本质的な部分を学生に対して教育すると、ものすごく有効な场合があると思います。
长原:
それには年齢的なものが必要なのでしょうか?
古田:
年齢だけではないと思いますが、ある程度いろいろなことを积み上げていき、ピュアな视点で物事を见ることが重要だと思いますね。
长原:
本学の先生方の教育手法はいかがでしょうか。
古田:
先生方は问题をうまく取り扱われていると思います。
しかし、真面目すぎて难しいことに目が向き过ぎているかもしれません。
问题の本质を见えにくくしてしまっている部分もあるのではないでしょうか。
その上で、笔叠尝なんていう新しい授业形态をやると、もっと违った情报が入ってきて、学生はしゃべるのばかり上手になるけど、本质的なことが见えなくなってしまうのではないでしょうか。
长原:
本质となるべき基盘やものづくりの基础は学生は皆持っていないといけないところですね。
その味付けとして、笔叠尝等を応用して本质は何かを身につけさせていくためのツールを活用する。
これらをうまくカリキュラムにミックスできると良いのですが、现场教员たちの労力が今より大きくなるだけだとうまくいかないのではないか、という悬念もあります。
古田:
小田垣先生(教育改善推进室长)は物理教室などを开いていらっしゃって、ああいうものを笔叠尝で行うのはすごく良いことだと思うのです。
ただ、だからといって何でも笔叠尝にすれば良いというものでも无いと思います。
长原:
どういう风にカリキュラム全体をデザインしていくのかが大事ですよね。
长原:
ここで少し话を変えて、古田学长の学生时代に印象に残ったことや先生の教育観を培ったような教育経験がございましたら教えて下さい。
古田:
私のボスは伊沢计介という日本で最初に自动制御をやった方です。
私自身はそれまで化学工学が出身でしたが、それにもかかわらず4年になって自动制御の研究室に入りました。
当时は东京工业大学に制御工学が无かったので、伊沢先生が中心になってのちに东京工业大学で制御工学科ができたのです。
化学工学というのはスタティックなものが多いのです。
计算尺を使っていたり。
そんな化学工学出身だったのですが、伊沢先生の元で自动制御の勉强をし始めました。
伊沢先生のゼミのやり方は本当に厳しかった。
まず英语の発音に関して、ものすごくうるさい。
きちんと読まないと怒られましたね。
そのため私は、ゼミの前に発音记号ばかり辞书で调べていましたね。
私が东京工业大学に行ったのは根っからの理系で、英语があまり得意では无かったからなのですが、ゼミに入ってこんなに英语をやらなくちゃいけないのかと、それが印象に残っていますね。
笔丑.顿.を取ってからはカナダのケベック州にあるラヴァル大学にポスドクで行きました。
そこで学生の指导をしたり、论文书かせたりして、2年目は教えていました。
向こうの学生はみんな大人でしたね。
事実、学生がみな私より年上で、世界各地から来ていたのです。
私は威张って指导していましたが、皆さん私なんかより头がすごく良いのですよ。
一般论なんか全然かなわない。
论文も初めにドイツ语で书いたものをフランス语でも书いたり、その上スペイン语もできるのです。
私は大学院で授业を持たせてもらいましたが、それもものすごく良い経験でした。
その时言われたのが、授业の出だしにジョークの一つでも言えと。
自分なりに必死にジョークを探したり、ただのジョークじゃ面白くないから工学に関するジョークを一生悬命考えたりしましたね。
(注.この时、その当时のジョークを披露していただきました)
こういったことはすごく良い経験でしたね。
先生と学生という立场ではありましたが、一绪に论文书いたり、ランチしたり、自分より年上の他国の学生と议论して过ごした时间は素晴らしい体験でした。
长原:
本学がこれからを见据えていく部分で国际的な点からどう生き残っていくかをお闻きしたいと思います。
グローバル化の时代、本学はどのように舵を切っていくべきでしょうか。
古田:
私は颁翱贰(注)で鳩山にいたのですが、その顷の学生は今公司でグローバル化に対応していますね。
研究室にも英语しかできない他国の学生がいましたけど何とかやっていましたね。
(注.21世纪颁翱贰プログラム「操作能力熟达に适応するメカトロニクス」拠点リーダー)
私は「留学生、留学生」とよく言っていますが、异文化の方々と交流するのはものすごく大事だと思いますね。
私がカナダに行った理由につながるのかもしれません。
また、鳩山キャンパス在籍时代、研究室にエストニアの方や南米の留学生がいて、学生たちが彼らと付き合ったりしていたことも
理由の一つになるかも知れませんね。
今の方は外国の方を区别されたりしないかも知れませんが、やはり言叶の壁というものは存在する。
言叶もベーシックな基础ですからそれも积み上げていってもらえれば良いのではないかと思います。
英语も障壁の一つですが、それを飞び越える手助けを先生方がされると良いと思います。
学生たちが英语で论文を书くと初めはひどいものが出来上がると思います。
しかし、そこを何回も书き直させたり発表させたりすると、よい论文ができあがってくる。
そういった経験が「自分でもできるのだ」と学生の自信にもつながってくるし、その自信がグローバル化にも必要だと思います。
「グローバル化、グローバル化」と何度も言いたくはないですが、それなしでは通じない世の中にはなってきていると思います。
はっきり言って日本语で书いてある论文は世界的に読まれる事が少ないですからね。
长原:
今后、今より多く外资の公司が日本に进出したり、日本公司が海外に进出する时代が来るのではないかと思うのですが、今の学生を见ていると、外资公司を就职先に考える学生がほとんどおらず、日本国内に闭じこもりたいという学生が多いような気がするのですが。
古田:
やらせてみれば良いのです。
まずはトライさせてみる。
英语の成绩が高くない学生を、外国に行けば何とかなると送りだすのです。
英语の成绩が芳しくはない学生を留学させたこともありますが、今では立派に外资公司で大成されています。
行けば本当に学生诸君は努力しますからね。
まずは経験をさせてみれば、できるようになると思います。
长原:
本学のある海外协定校に行った时の话ですが、「本学の学生受入のスコアを下げても良いからぜひ留学してほしい。いっそ学生が留学しやすいように本学教员も一绪に留学してほしい」と、言ってくれたところもありました。
学生にトライさせる雰囲気作りも大事なのでしょうか。
古田:
是非やってみたら良いと思いますね。
雰囲気作りもそうですが、「自分はできる」と自信を持たせる経験が必要なのだと思いますね。
长原:
本学も今后グローバルに活跃できる人材を増やしていくということですね。
私たち教员が学生たちにいろいろな経験をさせるということが大事なのですね。
古田:
ただ、世の中いろいろ変わってきていますけど、基础の部分は変わりませんからね。
惭翱翱颁でも基础の授业は人気ありますよね。
长原:
时代は変わっても、必要とされているものは変わらないと。
そこをきちんと押さえる教育が必要なのですね。
古田:
教え方は変わってくるかも知れませんね。
もっと基础の科目、数学の先生方ともっと话合うべきかも知れませんね。
数学はこんな风に使われているよ、と。
数学の教科书を拝见するとかなり工学寄りに书いてあるのです。
工学でも电気に寄り过ぎてしまっている気もしますね。
もっといろいろな分野での数学の活用を考えていかないといけないかも知れませんね。
その為の数学はどうあるべきかと。
数学の解き方よりも、もっと本质的なものに寄り添って教えてもらってもいいかも知れませんね。
长原:
今日は色々とお话を伺いまして、本质的な部分の教え方が大事であり、それを蓄积していく教育を本学としては目指していきたいと思いました。
また、先生の教育観をお闻きすることができて本当に参考になりました。
古田:
本学のグランドデザインでも基础教育、基盘が大事と何度も言ってきましたが、なかなか浸透しないのが大変なところなのですけれどね。
自分の基盘はどこなのか、拠り所はどこなのか、そこを大事にしてもらいたいと思います。
私も教えることが好きで、本当に面白いと思っています。